【アップデート】S3に新しいストレージクラス”Intelligent-Tiering”が登場しました #reinvent
はじめに
中山(順)です
現地、ラスベガスよりお送りします。
S3に"Intelligent-Tiering"という新しいストレージグラスがやってきました。
Announcing S3 Intelligent-Tiering — a New Amazon S3 Storage Class
東京リージョンでも利用可能です!
どんなストレージクラス?
従来は、アクセス頻度の高いオブジェクトを"STANDARD"に/アクセス頻度の低いオブジェクトを"STANDARD_IA"に配置する、という設計を行っていたかと思います。 しかし、アクセス頻度がどのくらいかを長期的に予測して運用することは非常に困難だったのではないでしょうか。 アクセス頻度が「よくわからない」という場合には全面的に"STANDARD"を利用するという保守的な選択をすることが多かったのではないかと思います。
"Intelligent-Tiering"では、実際のアクセス頻度を監視し、長期間アクセスされていない場合には"STANDARD_IA"へオブジェクトが移動されます。 "STANDARD_IA"に移動されたオブジェクトにアクセスが発生した場合、"STANDARD"に戻ります。
これにより、データの保存料金が最適化されます。 また、このストレージクラスへの変更に伴う可用性や耐久性への影響はありません。
料金
オブジェクトの監視およびストレージクラスの移動には以下の料金がかかります。
S3 Intelligent-Tiering Storage | price |
---|---|
Monitoring and Automation, All storage / Month | $0.0025 per 1,000 objects |
ストレージ料金はオブジェクトがどのストレージクラスに配置されているかによって変わります。
S3 Intelligent-Tiering Storage, Frequent Access Tier | price |
---|---|
First 50 TB / Month | $0.025 per GB |
Next 450 TB / Month | $0.024 per GB |
Over 500 TB / Month | $0.023 per GB |
S3 Intelligent-Tiering Storage, Infrequent Access Tier | price |
---|---|
All storage / Month | $0.019 per GB |
リクエスト料金はSTANDARDと同様です。
詳細については価格表(日本語ページは最新情報が反映されていない可能性があるので英語で参照しましょう)をご確認ください。
オブジェクトのアップデート
マネージメントコンソールでもオブジェクトのアップロードウィザードで新しいストレージクラスが選択できるようになっていることを確認できます。
ライフサイクル管理
ライフサイクル管理で"Intelligent-Tiering"へオブジェクトを移行することも可能です。
既存のデータはもちろん、これからアップロードされるデータで「アプリケーションの変更無しに」"Intelligent-Tiering"を利用するためにも利用できるのではないかと思います。
まとめ
これまでは管理者が適切なストレージクラスを選択する必要がありました。 これからはアクセスの監視およびストレージクラスの移行を自動で行ってくれるようになるため、より簡単にストレージコストを最適化ができるようになります。
監視および自動移行の費用が若干かかりますので、頻繁にアクセスされることが確実な場合には従来の"STANDARD"でいいかと思いますが、 「アクセス頻度、実はそんなに高くないんじゃね?」「これからS3を利用するけど、何を使っていいかわからない」ってデータがあれば、一度試してみてはどうでしょうか?
現場からは以上です。